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男の趣味部屋 ギア&コレクション


総じて男は凝り性である。その気質は趣味の世界でも遺憾なく発揮される。単なる趣味で終わることなく、どうしてもアイテムやグッズに凝ってしまうのだ。ここに登場する男たちのそれぞれの趣味において、各自が突き詰めようとするギアやコレクションの数々を見てみよう。


1.芸人としてもアスリートとしても自分を高められる居場所

[ロードバイク]東京都 団長安田(安田大サーカス)

浮いてるような感覚にハマって、気がついたらロードバイクの虜に


トレーニング用スマート

トレーナーと愛車のある

風景。団長安田さんが一

番くつろげる空間である。


自転車のための趣味部屋でひとり黙々とペダルを漕ぐ

自転車芸人として知られる安田大サーカスの団長安田さん。都内にある自宅は、まず1階の入り口兼ビルトインガレージが自転車コレクションのためのスペースになっている。愛車ルノーカングーと共に奥さんのクロスバイクやお子さんたちの可愛らしい自転車。圧巻は天井付近にディスプレイされたロードバイクなど5台の自転車だ。最も思い出深い自転車が、手前にあるトレックのロードバイク。団長安田さんの自転車芸人人生はこの自転車から始まった。

「平成18年(2006)に関口宏さん司会の『東京フレンドパーク』に出演して、賞品としてもらいました。20万円くらいする本格的なロードバイクですが、当時はまだ乗りこなせなかった。ママチャリと交換してもらおうと自転車屋に行ったら、良い自転車なのでぜひ乗ってくださいとお店の方に説得されて」

実際にロードバイクに乗り始めると、その性能の素晴らしさに気付くのに時間はかからなかった。

「乗っているというよりも、浮いているという感覚。地面との摩擦面を感じない。上りも軽くてスイスイ走れる。すっかりハマってしまい自転車の虜に。仕事でテレビ局に行く時の通勤用として乗り始めたんです」。

しばらくすると自転車雑誌から連載の依頼が来た。各地の坂を自転車で登るという企画だ。

「坂といっても3回目は青梅に連れていかれて、本格的な峠登りだった。ドッキリじゃないかと疑ったくらい(笑)。必死になって上りを20㎞も走って、頂上に着いたらしゃがみ込むくらい辛かった。連載は続いてヒルクライムレース(登坂競技)に出ることになった。どうしたら楽に走れるかと考えた結果、室内練習用のローラー台を購入して自宅でトレーニングを始めたんです」

団長安田さんは高校時代、県外にサッカー留学したほど、抜群の運動神経の持ち主だ。並外れた我慢強さと根性で体を張って数々の仕事をこなしてきた。自らの肉体を鍛える自転車との出会いは運命だったのかもしれない。やがてロードレースにも出場、自転車芸人への道を真っしぐらに進んでいく。


家族も自由に出入りするオープンな空間で楽しむ


左/壁と天井は一部コンクリート打ち放し。階段の壁面はボルダリング用ホールドを取り付け。右/部屋の上部。天井まで3m以上あるので広く感じる。ジャージは新城幸也さんのもの。


以前はマンション暮らしで趣味部屋を確保できなかった。自転車で街を走っている時に偶然売り出し中の土地を見つけ、8年前に自宅を新築。ようやく念願がかなって自転車専用の趣味部屋を手に入れた。「まさに自転車のために建てた家です」と胸を張る。趣味部屋はガレージを通り玄関のドアを開けた4~5畳ほどのスペース。2階への通り道で家族が出入りするオープンな空間だ。

「密室ではないけれど、ひとりで好きなことができる。傾斜地を掘った場所なので〝ツール・ド・フランス〞の映像を見て大声で盛り上がろうと隣近所には聞こえない。趣味部屋には最適な空間ですね。ここがない生活は今ではもう考えられないです」

趣味部屋には自転車グッズを収納する棚のほか、天井付近にはホイール、壁には大好きなロードレーサー、ペーター・サガンや親交のある新あらしろ城也さんらのカラフルなサイクルジャージが飾られている。

中央で存在感を放っているのがサリスのサイクルトレーナーだ。プラットフォーム(台)の上には団長安田さん専用にカスタマイズされたNESTOの愛車が置かれている。ここで毎日約1時間ペダルを漕ぐ。

最近では正面のモニター画面に、バーチャルサイクリングサービス「ZWIFT(ズイフト)」のトレーニング映像を流して、架空のロードレースを楽しんでいる。

「この台は実際に走っている時と同じように揺れて、上りのきつい走りもリアルに体感できる。ロードを走れなくても、室内でも外で乗っているのと同じ感覚で走れるんです」

コロナによるステイホームの時期も、趣味部屋に居ながらにして、仲間を誘ってグループライドを楽しんだり、自らが走る映像を配信したり。さらには持ちネタのひとつ、ドラマ『半沢直樹』の香川照之さん演じる大和田取締役の物まねを、毎日曜日9時からリアルタイムで生配信。今や仕事部屋でもある。

自転車の面白さはメカニックという。メカニックを駆使して、いかに速く走るかを追求する日々だ。「上りを早く上がるために、マラソンだと人間の体を強化しますが、自転車の場合、人間だけでなく自転車のメカニックを変えることによって楽に速く走ることができます。ステムの長さや角度、クランクの長さ。シューズとペダルを固定させるビンディングペダルはシューズのリソートの位置を1㎜か2㎜変えるだけで違ってくる。メカニックいじるのは子どもの頃のプラモデルと同じ楽しさがありますね」

また外を走る爽快感は自転車でなくては体感できないという。

「風を感じ、季節を肌で捉えられます。山の中に入れば木陰の涼しさを感じ、木や植物の香りを嗅ぐこともできる。全力で漕いで走った後はぬるい水でも美味しい。メシも何でも美味しい。天気が良いだけで気持ち良いなと幸せになれる。自転車は自由な乗り物なので、色々なことを考えながら走れる。それはどこでも同じ。ひとりでいろんなことを考えながらペダルを漕いでいます」


肉体を鍛える快楽が高じてトライアスロンにも挑戦


左/手前がトレックのロードバイク。右上/ガレージ上部には収納棚を設置。右下/所ジョージさんにもらったクロモリ・フレームの自転車。


最近ではトライアスロンを始め、年代別日本代表になることが目標になった。自転車のほかにマラソンや水泳のトレーニングもしている。「実は場所だけでいったら海の近くに引っ越したい。波がある海で、プールとは違う泳ぎ方を練習したい」

そうやってひたむきに己の肉体を鍛える生き方に悲壮感はない。「言うほど大変じゃないんですよ」と団長安田さん。趣味部屋で楽しみながら自転車と向き合っている。



2.屋根裏部屋の青春秘密基地には心に響く懐かし昭和グッズ

[昭和レトログッズ]長野県 アオバ隊長邸


屋根裏部屋に展開する驚愕の光景。所狭しと並ぶ懐かしの昭和レトロ雑貨。


趣深い古民家の屋根裏部屋。そこへと続く梯子のアプローチを上っていくと、思わず「おおっ!」と感嘆の声を出さずにはいられない、極彩色の異空間へと誘われる。〝息をのむ〞とはこんな場面に出くわした時に使うのだろう。

『青春秘密基地』と命名されたその空間は、アオバ隊長の全身全霊を込めたコレクションルーム。昭和レトロ雑貨をメインにありとらゆるものが圧倒的ともいえる存在感を放って並んでいる。その〝青春〞アイテムは、懐かしの昭和玩具、王冠の瓶ジュース、駄菓子のおまけ、ホウロウ看板、ミニクーパー、ポピーの超合金、ジャンボマシンダー、ヴィンテージ・ジーンズ、スヌーピーのスウェット……などなどまさに感涙もののラインアップ! 最近はヴィンテージのアメリカン・トイにもはまっていて、日本とは異なるダメージ感に心惹かれるのだという。

「どのアイテムもきれいなデッドストックものじゃなく、使い込まれたペイントロスやダメージがある方が好きですね。時代の中で人の手に渡ってきたものに惹かれます」と、少年のように目を輝かせる。



駄菓子屋から譲ってもらったガラスケースで、その中にもおまけ類などがびっしり。ぶら下がり雑貨もあって昭和レトロの店先のよう。


レトロなアイテムに興味を持ったきっかけは、学生の頃に炭酸飲料の「チェリオ」の瓶を目にしてからだとか。王冠のワンウェイ瓶で、ロゴや瓶の形状、ジュースの色味にも心くすぐられた。昨今は海外各地の瓶ジュースも収集しており、外国に行く時はプチプチの緩衝材を必ず用意。一緒に行く友人にあきれられながらも、瓶のコレクションは着々と続き、懐かしいガラスケースの中に、居心地良さそうに収まっている。

「〝甘酸っぱく〞感じるものがいいんですよね」。何より直感で〝ピン〞ときたものを収集にしているという。さて、次はどんな懐かしモノがこの空間に仲間入りするのか?!



3.フィッシングギアをメインに様々な「男の趣味」であふれた〝小屋〟

タックル+そのほか埼玉県 サイトウリュウヤ邸


小屋にはたくさんの仲間が来るという。「タックルをいじっていて、そのまま寝落ちしてしまうこともあります(笑)」。


住宅街の細い道を抜けると真っ白な母屋のすぐ脇に、小さくて可愛い「小屋」が建っている。この小屋の主はサイトウリュウヤさん。2年前、母屋を新築する時にどうしても自室が欲しくて趣味の部屋を別棟に造ったのだという。

「倉庫兼趣味の小屋なので狭くてごちゃごちゃです」と話すように、室内はリュウヤさんの趣味であふれている。小屋の名前をGEPPETTO(ゼペット/ピノキオのおじいさん)といい、かつて彼が営んでいたブラックバスショップの店名が付けられている。入り口ドアにはたくさんのアウトドアやフィッシング系のステッカー、窓ガラスの向こうにはバス釣り用のルアーが並んでいる。

「こういうトップウォーターを見える場所に並べることで、僕の原点がいつでも見られる。そんな意図があってここに置いているんです」



小屋には軒先がありベンチがセットされてる。ステッカーの貼られたドアを開けると、4畳半の小屋の中に広がっていたのはまさに男の趣味空間。入り口脇にはウェーダーやライフジャケット、左手には作業台(ラジコンのパーツを組み立てたり、フライを巻いたり……)とエアガン、ラジコンが飾られている。奥の棚にはロッド、そして色々なリールが綺麗に並べられていて、「もう発売されてないモノもあります。そういうモノを残すのも釣り人の役目かなと」。


小屋は4畳半、タックルをメインにエアガン、ラジコン、スキーやキャンプなどのアウトドアギア、さらに爬虫類など、彼の趣味がぎゅっと詰まった空間になっていて、見ているだけで楽しくなる。なかでも釣り道具に関してはレアなモノがたくさん。ルアーが至る所に吊り下げられ、ロッドや棚に並ぶリール各種はまさに〝釣り人の部屋〞である。

「室内をお店みたいにしたかったんです。色々な人が遊びに来ては、夜な夜な楽しい時間を過ごしています」

こだわって集めたこれらのギアは単なる飾り物ではない。全て現役で使えるモノばかりだという。「道具は飾り物じゃないですから」という彼の言葉に、真の遊び人の真髄を見た。



※こちらは男の隠れ家2020年10月号より一部抜粋しております



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