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男の隠れ家コンテンツ

  • やってみません?ソロキャンプ。

    ファミリーキャンプブームを経て今、ソロキャンプが注目を集めています。ソロ=ひとり。焚き火を起こし、酒や料理を楽しむ。何かをしなくてはいけないという決まりはありません。誰にも邪魔されない、ひとりだけの時間。そんな贅沢なソロキャンプ始めてみませんか?Mt.Fuji CAMP高原の夜空と朝霧を味わえる富士の麓の高原キャンプへ。思い立ったら即座に行動に移す。ソロキャンプ最大の強みはまさにそんな機動力であろう。相棒がどこへでも行ける4WDであれば言うことなし。道具を放り込み気ままに進路をとろう!高速道路を西へと向かうと雲の中から霊峰がお出迎え勢い良く雲は流れ、空にはみるみる青色が広がっていく。白く分厚い雲の彼方に完全に隠れていた富士山も、裾野部分が姿を現してくれた。しばらく眺めていると、時おり山頂付近も顔を出す。富士五湖のひとつ、西湖の畔でひと休みしていると、訪問を歓迎してくれているかのような天気となった。雨の心配がない予報を耳にしたある朝、愛車のジムニーにキャンプ道具を積み込んで家を後にした。どこに行くかは気分次第。とりあえず高速道路に乗り、車を西へと走らせる。その途中、富士山方面を目指そうと思いついたのだ。右上/地元の野菜だけでなく、様々な地場産品を取り扱う物産館がある「道の駅なるさわ」。右下/「ここでしか買えない」という文字に吸い寄せられ、鹿肉ソーセージをゲット。中上/広々としたスペースに朝採れ野菜がふんだんに並ぶ。中下/場内には富士山の湧水を汲めるスポットもあり。左上/名物のトウモロコシも見逃せない。左下2点/早朝から営業している「栄屋」は、今では珍しい自家製の手打ち麺を使っている。肉玉力うどんは450円。中央高速の河口湖ICを出たのは、朝の8時を少し回った頃。ここで小腹がすいたので、富士吉田名物「吉田のうどん」で、まずは腹ごしらえ。おあつらえ向きに、インターの近くに8時15分営業開始の「栄屋」を発見。まずは朝イチうどんを味わった。うどんに舌鼓を打った後は、9時にオープンする「道の駅なるさわ」へと足を運ぶ。ここには地元の食材を豊富に揃えている物産館があるので、新鮮な地元産の朝採れ野菜や珍しい地場産品などを買うことができる。これで夕餉の食卓が華やかになるだろう。買い物を済ませた後、せっかくなので近くの西湖を訪れると、冒頭のような好天に遭遇した。ここですっかり気を良くした私は、さらに先までドライブを楽しむことを即決。西湖にもキャンプ場はあるが、より富士山の勇壮な姿を愛でることができる、静岡県の朝霧高原まで足を延ばすことにした。富士山西麓の標高700〜1000mの広大な地域に広がる朝霧高原は、ほぼ全域で富士山の姿を望むことができる。そんな最高のロケーションでキャンプができれば、他には何も望まない。こうして気ままなソロキャンプの目的地は、気まぐれに決定したのである。広大な草原のキャンプ場で富士山を望むサイトを構築上3点/芝生ながら車での乗り入れができ、道具の積み降ろしも楽。地面は軟らかいので、ペグは楽に打ち込める。下/空いている時は贅沢なほど広い場所を占拠できる。私のサイトもひとりでは贅沢すぎるほどである。若い頃に山歩きやシーカヤックで島から島へと漕ぎ渡っていた時、宿泊手段は当然のようにキャンプだった。その後、子どもが小学生になると、夏には決まってファミリーキャンプを楽しみに全国各地へ出かけたものだ。しかし、子どもが成長し、あまり親と一緒に行動しなくなると、すっかりキャンプから遠ざかっていた......。そんなある日、週末にポッカリと時間ができた。その時、即座に頭に浮かんだのが「ひとりで気ままにソロキャンプでもしてみようか」ということだった。ソロキャンプなら目的地や出発時間など、全て自分ひとりで決められる。以来、車に道具を適当に放り込み、行く場所も決めずにひとりでキャンプを楽しむようになったのだ。そして今回は、日本有数の面積を誇るフリーサイトが自慢の「朝霧ジャンボリー オートキャンプ場」(静岡県富士宮市)に一泊することに決めたのであった。このキャンプ場の魅力は何といっても富士山の眺望と、光害に邪魔されない満天の星、さらには全面芝生の広大なサイトだ。区画にすれば350サイトはありそうなのに、一日の利用者を200サイトに絞っているのもいい。実際、この日は空いていたため、どこにサイトを作るか迷ってしまったほど。と言うのも、残念なことに朝霧高原は午後になっても霧のような雲が晴れなかった。この分だと今夜、楽しみにしていた星空を望むのも怪しいかも......。それでも夕方になれば富士山が顔を出すかもしれない。そう考え、数日前からキャンプをしていると思われるカップルに「富士山はどの方向に見えますか?」と尋ねた。「あっちですね」という彼の言葉が決め手になり、サイト作りに取りかかった。テントはソロキャンプにもぴったりのノルディスクのユドゥンミニ、さらにタープはカーリ。そして1時間ほどで、晴れれば富士山が借景になる(はず?)の極上サイトが完成した。時と焚き火の炎が許す限り気ままな食事を堪能するソロキャンプの楽しみは何と言っても食事に尽きる。誰にも遠慮せず、好きなだけ時間をかけてとっておきの献立を用意したい。そしてお気に入りの酒と共に、夜が更けるまでのんびりと味わう。これこそ誰にも遠慮しない、ひとりだけの贅沢である。しかも車を使ったキャンプなので、ダッチオーブンや焚き火台、さらにはトライポッドのような、大物道具も持ち込める。それだけで料理の幅も広がる。というわけで、今回のメイン料理はユニフレームのダッチオーブンで作る、超手抜きの和風ビーフシチューに決めていた。それに途中の道の駅で購入した新鮮野菜のサラダ、さらにジビエ感いっぱいの鹿肉ソーセージを加えることに。ビーフシチューはダッチオーブンの特性が最大限に活かせるメニューだ。牛すね肉の塊を適当な大きさに切って塩コショウを振って小麦粉をまぶす。それを焼いたら一度鍋から出し、ニンニクとタマネギ、セロリのみじん切りを炒め、再び牛肉を戻し、そこに赤ワイン、水、ドミグラスソース、隠し味のしょうゆを加えて煮込む。しばらく煮込んだらジャガイモとニンジンを加え、さらに煮込めば完成。シチューの煮込みが完了するまでの間、飲むために用意しておいた赤ワインを抜く。ここで満天の星と富士山のシルエットにひとりで乾杯、となるはずであったが、この夜、あいにく空一面を覆う雲が晴れることはなかった。持参した双眼鏡で空を眺めてみたものの、星どころか月も顔を出していない。それでも雨が落ちてくることはなく、焚き火の炎をゆっくりと愛でつつ、ワインのグラスを傾けた。そして時間を気にせずに作った料理は、思いのほか旨かった。やはり自然のスパイスが効いたのか。焚き火の炎が小さくなるまで、ひとり時間を存分に楽しんだ。天気が良ければ星明かりだけで過ごせるほどの星空が広がるはずであった。月明かりがあれば、富士山のシルエットも見える。それらは叶わなかったが、夜の暗さと静けさ、さらには冷たく澄んだ空気が自然との一体感を感じさせてくれた。いつになくゆっくりと、そして何度もワインを口に運んでいた。翌朝、明るくなってきたのと同時に目覚めると、キャンプサイトはその名にふさわしい朝霧に包まれていた。体が引き締まるような冷んやりとした空気が心地良く、早々と行動を開始。普段は食べないことが多い朝食も、キャンプでは欠かせない要素だ。お酒を飲んだ翌朝の体に優しい、野菜を中心にしたメニューをチョイス。それはスペインやポルトガルの冷製スープ、ガスパチョ風の野菜スープだ。男のソロキャンプの朝食であってもきちんと食事するのが私の決まり。簡単ではあるが美味しい朝食になった。片付けを済ませ、双眼鏡片手にサイト周辺を散策する。すると様々な野鳥の姿を見ることができた。今回のキャンプでは、お目当ての富士山と星空を目にすることは叶わなかった。でもそれは次回へ持ち越すお楽しみにしよう。朝霧ジャンボリー オートキャンプ場広大なフリーサイトの他、電源付きサイト、リビングに電源や炊事場まで付いたプレミアムサイトも用意。炊事に使用する水は富士山の天然水。本格派からレンタル派まで満足できる設備。静岡県富士宮市猪之頭1162-30544-52-2066アクセス/中央自動車道「河口湖IC」より約35分 HP/ asagiri-camp.net/※シーズンによって料金が異なりますのでお問い合わせください。※こちらは男の隠れ家2019年10月号より一部抜粋しております

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  • 甲州で美味しい〝ひとり旅〞

    景色、温泉、料理、時間…全てあなたが独り占め!人が旅に出る、そして旅に出たい理由は様々だ。例えば気心が知れる仲間と楽しい時間を過ごしたい、それは楽しい旅になることを疑う余地もない。でもたまには違うスタイルの旅もいいんじゃないだろうか。ひとりで気ままに、そして時間を自由に使う。次の予定は考えないで気に入った場所でのんびりする。そこには今までの旅で見えなかった風景があるかも知れない。笛吹川温泉別邸 坐忘(山梨県甲州市)気ままに過ごせる時間を満喫。春の息吹を感じて甲州で美味しい〝ひとり旅〞。笛吹川フルーツ公園の中腹の展望地。公園内のいたるところから富士山と盆地の絶景が望める。東京都心から列車でも車でも1時間半ほどの便利なアクセス。甲府盆地の東に広がる甲州エリアはそんな身近な距離にありながら、壮大な自然景観や歴史浪漫、日本一のワインの里など大人の楽しみが尽きない。そしてひとり旅の荷を解き、とっておきの温泉宿で過ごす時間もまた極上だ。富士山の勇姿を眺め歴史とワインの里を巡る近くの山稜の雪はすっかり溶けているが、その先に顔を出す霊峰富士はまだまだ白く輝いていた。澄んだ空気が凛々しい姿をより際立たせている。眼下に桃の花が色づく4月以降はぼんやり霞むことも少なくないそうだが、ここからの眺めはまさに特等席。桃源郷にも例えられる春の甲府盆地と富士山の一幅は、さらに美しさを増すだろう。最初に足を運んだのは「笛吹川フルーツ公園」。花の広場や日帰り温泉などの施設があるどちらかというと家族向けの場所だが、ひとりこの眺望地に立ったのは、これから巡る地とやはり富士山の勇姿を見ておきたかったからだった。昨今は夜景スポットとしても大人気。夜に再び来てみるのもいいかもしれない。公園からは甲州市方面へと下り、甲府盆地東部の塩山と勝沼へ。宿に入る前に町をぶらり回って、早春の甲州路を楽しむことにした。甲州といえば武田信玄が権勢をふるった地として知られている。塩山周辺には武田家ゆかりの神社仏閣が数多く点在しており、なかでも信玄公の菩提寺・恵林寺は夢窓疎石が開山した名刹として知られる。杉木立が続く参道から赤門、三門をくぐって開山堂へ。歩みを進めるほどに厳かな雰囲気に包まれる。静かに手を合わせ、戦国の名将に想いを馳せた。さて、近年は日本ワインが世界的にも高い評価を得ている。山梨はその日本ワイン造りの発祥地であり生産量も日本一。江戸時代からブドウは勝沼宿の名産ではあったが、ワイン醸造は、明治初期にフランスに留学した土屋龍憲と高野正誠の2人の青年が取り組んだことに始まる。勝沼を代表するワインは、固有のブドウ品種〝甲州〟で醸造する白ワイン。赤はマスカットベーリーAが主要品種。今回は、最近気になるそれらのワインを楽しみ、そしてワインに合う料理、そして温泉を楽しむことが旅の目的のひとつでもある。南アルプスを望み、ブドウ畑が連なる勝沼の丘陵地。現在、勝沼のワイナリーは30余り。その中で訪れたのが日本最古のワイナリー「まるき葡萄酒」だ。先出の土屋龍憲の醸造所を引き継ぐ創業1891年(明治24)のワイナリーだが、歴史だけでなく革新的な取り組みをしているのも興味深い。〝不耕起草生栽培〟という〝人の手をあまり入れずに自然に近い状態での栽培〟方法とサスティナビリティ(持続可能性)。ブドウ畑で雑草を食べてくれる羊の存在もその一環なのだという。畑で目が合った羊の可愛さとこだわりワイン。テイスティングも楽しんだが、そのワインをしっかり堪能するため予約したのが今宵の宿である。゛ごちそう〞でもてなす極上の温泉宿でのひと時「冴え返る」の季節の言葉が記された如月の献立より。厳しい冬から、芽吹きの春を予感させる麗しい一皿一皿が目と舌を愉しませてくれる。料理と調和する器のこだわりも見事。お茶事にのっとり、今炊きあがったばかりの一口ご飯とおみそ汁、向付けから始まる。②甲州牛みそ幽庵焼。合わせるワインは赤の樽ベーリーA。③最後に出される湯桶の焦がし湯。寒蜆ごはん。湯桶も茶事に欠かせないもの。④蛤や牛蒡、菜の花が彩る煮物椀。⑤鶉山椒焼と甲州の辛口ワインのマリアージュ。⑥鰯の梅煮や煮大豆などが盛られた八寸。⑦預鉢。寒野菜寄せとずわい蟹のあん。⑧強肴。うの花和えと小肌宿の名は、「笛吹川温泉 別邸 坐忘」。実はここは「まるき葡萄酒」と同グループの温泉宿だ。〝坐忘〟が意味するのは「喧噪を離れ、雑念を忘れる時のごちそうを」。心静かに過ごしたい旅人を、非日常へと誘う宿の極上のもてなし。この宿に決めた理由のひとつには、ワイナリー系列宿という独特の魅力もあるが、ひとり旅でも心地よく過ごせる宿ならではの多彩な〝ごちそう〟が用意されているからでもあった。ワインの味と香りに心遊ばせながらひとり本のページをめくる幸せ。客室でひとり静かに本を読んで過ごすひと時。まず旅の疲れがゆるむのがスタッフの笑顔。また、随所に配された生花の彩りも心を和ませてくれる。そして最初のキーワードは〝時のごちそう〟である。通された客室は2015年築の別邸離れ。庭の小路に趣ある全8室が佇み、各客室専用の露天風呂付き。和室とベッドルームがあるゆとりの空間は、雰囲気がそれぞれ異なる。さっそく荷を解き、浴衣に着替えてひと息ついた。客室は他にも本館の和室、贅沢さを極めた庭園露天風呂付き和洋室など様々な部屋が用意されている。〝時のごちそう〟は、本好きを喜ばせる空間にもある。今回も本を携えてきてはいるが、宿には大きなライブラリーがあり、ソファが配された開放的な空間はとにかく居心地がいい。蔵書はアート系を中心としたラインナップ。気に入った本は購入もできるという。さらに特筆すべきは、何とこの部屋で「まるき葡萄酒」のワインのテイスティングが自由にできること。食事前に軽く愉しむワインと読書のひと時。まさにこれも〝時のごちそう〟だろう。温泉はまさに“湯のごちそう”。大浴場は異なった雰囲気の浴室が2つあり、それぞれに室内風呂、風流な露天風呂が設えられている。ひとつには名物の洞窟風呂があり、奥の岩壁から温泉が滔々と流れ出ている。温泉は全て源泉かけ流し。アルカリ性のpH値の高い湯は、美肌の湯としても知られる。朝には男女ののれんが入れ替わる。さて、次は〝湯のごちそう〟。つまり温泉である。客室の露天風呂はもちろん、大浴場の湯船も露天風呂も温泉は全て源泉かけ流し。pH値9・1の透明湯は滑らかな手触りで、美肌の湯としても人気だ。また、露天風呂から続く洞窟風呂も探検気分がそそられてちょっと楽しい。ほんのり硫黄が香る柔らかでややぬるめの湯は、体を優しく包み込むような感触。ふと見上げると、湯気の中に見える木々の芽が春が近いことを教えてくれていた。そして湯上がりに待っているのが〝山のごちそう〟の至福の時間。しかも別邸離れの食事は少し特別だ。専用食事処は築140年の古民家。重厚な柱や梁と洗練されたインテリアが調和する空間で、「茶料理 懐石まる喜」と命名されている。そこで供されるのは字の如く茶料理。懐石の決まり事を踏まえた一汁三菜から始まり、もてなし役であり料理人である主人の保坂実さんが記した献立に沿って、季節香る料理が一品一品登場。旬の食材も器類も保坂さん自らが全て吟味し選んだものだ。こう例えるのも変だが、麗しく凛とした味わいとでも言うべきか。そんな料理が目と舌をうならせるのだ。そしてもちろん、料理とともにグラスを傾けたいのがワインである。3種飲み比べを選ぶと、料理に最適なマリアージュで提供。今回は、鶉山椒焼と甲州の辛口、甲州牛みそ幽庵焼と樽ベーリーAの組み合わせなどで。その絶妙な美味しさは、食後もしばらく余韻となって残った。さて部屋に戻ったら、もう少しワインを味わいつつ、ひとりの時間を楽しんでみることにしよう......。※こちらは男の隠れ家2017年5月号より一部抜粋しております

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  • 日本三大夜桜を往く

    名所は数あれど、宵闇に浮かぶ姿はまた見事。風に揺られ、はらはらと舞い散る花びらを今宵は誰と、惜しみながら歩こうかーー。たおやかに咲き誇る夜の桜を求めて天守を囲むように咲く桜(弘前公園)古くは奈良時代、貴族の梅観賞が花見の始まりといわれる。平安時代に梅から桜へとその対象が変わり、桜は花の代名詞となる。江戸時代には八代将軍・徳川吉宗が浅草や飛鳥山に桜を植え、一般庶民も楽しめる場所を各地に造成した。これによって人々は、酒や肴をつまみに花見をするようになったのである。夜桜観賞が親しまれるようになったのは、比較的最近の話である。新潟県上越市の高田公園で、初めて観桜会が開かれたのは1926年(大正15)のこと。この時、高田城の堀にはぼんぼりが設置され、立ち並ぶ桜に電灯が灯された。満開の花々が闇に浮かぶ美しさ。その姿が評判を呼び、日本三大夜桜と称されるようになった。現在では高田公園と並び青森県・弘前公園と東京都・上の恩賜公園が三大夜桜の名所として人気を博す。今年も桜は、競うように咲きこぼれる。艶やかに麗しく、夜の闇を美しく彩る桜を求めて、三大夜桜の地をそぞろ歩いた。弘前公園(青森県)開花時期/4月中旬~5月上旬水鏡に映る輝くばかりの桜が幻想的である1611年(慶長16)、二代目藩主・ 津軽信枚により完成した弘前城。築城時の姿をそのままに残す天守を囲み、咲き乱れるのはソメイヨシノなど約2600本の桜。現在は天守曳屋工事に伴い天守が移設されており、いつもとは違う景観が楽しめる。毎年行われる「弘前さくらまつり」の期間中は日没からライトアップが始まり、22時頃まで園内の桜を美しく照らす。日本三大夜桜の名に恥じない壮麗たる夜桜だ。ひろさきこうえん青森県弘前市下白銀町1アクセス/ JR「弘前駅」より弘前市内循環100円バス(弘南バス)「市役所前」下車、徒歩4分高田公園(新潟県)開花時期/4月上旬~中旬堀の対岸から眺める高田城は桜に囲まれている徳川家康の六男・ 松平忠輝の居城として伊達政宗が造成を手がけた高田城は、石垣を持たず土塁の上に三重三階の櫓が建てられた。明治期に入ると廃城令のため取り壊されたが、1993年に高田市によって再建された。日没になると園内に咲く約4000本の桜が、3000個以上のぼんぼりに照らされる。その光景は壮観のひと言。たかだこうえん新潟県上越市本城町44-1アクセス/えちごトキめき鉄道「高田駅」より徒歩15分上野恩賜公園(東京都)開花時期/3月下旬~4月上旬花見客で賑わう公園内。春の風物詩となった江戸時代から花見のメッカとして愛されてきた上野恩賜公園。日本でも有数の花見客が訪れるスポットとして名高い。天海僧正が吉野山から移植させたという桜は、公園通りを中心に約1200本が咲き誇る。夜にはぼんぼりに明かりが灯され、期間中は200万人以上の花見客が訪れ、賑やかな酒宴が繰り広げられているのである。うえのおんしこうえん東京都台東区上野公園5 -20アクセス/JR「上野駅」より徒歩2分※こちらは男の隠れ家2017年4月号より一部抜粋しております

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  • 京都の路地裏ひるごはん

    京都の雰囲気や味を堪能したいけれど夜の名店はなかなか暖簾をくぐれない。それならお昼ご飯時に訪ねてみよう。気軽に敷居をまたぐことができ、京都の味も佇まいも十分堪能できる。昼に京料理が愉しめる路地裏の名店をご紹介。蓮月茶や〈東山〉京都随一の名刹を目前に佇む創業百二十年の豆腐料理店歌人・大田垣蓮月に由来する趣深い豆腐料理の専門店知恩院と青蓮院門跡を目前にする風情たっぷりの店構え。東山の有名観光地へのアクセスも抜群の立地にある。風流な名称に惹かれ、店の暖簾をくぐる。京都を代表する料理のひとつでもある豆腐料理。新旧様々な店があり、どこへ足を運ぼうかと悩むところだが、この店の、豆腐ではなく“豆富”と書く粋な例えと、幕末の歌人・大田垣蓮月に由来する店名にまず心が動かされる。店は明治33年(1900)の創業時から知恩院と青蓮院門跡を目の前にする東山エリアの静かな場所にある。それぞれの寺域の木々と溶け込むような佇まいは情緒たっぷり。例えば春は、座敷の窓から知恩院の桜が借景となって眺められる。華やぐ景色と共に味わう豆富料理はまさに贅沢そのものだろう。店名由来の大田垣蓮月は知恩院山内華頂宮譜代の息女として育ち、歌人、陶芸家として名を馳せた人物である。豆腐が大好物で「おかべとお野菜さえあれば何も要らぬ」という言葉を残したほどだった。“おかべ”とは京言葉で豆腐のこと。白壁=おかべに例えて、そう呼ぶのだそうだ。昼の「とうふ料理コース」。梅酒の食前酒から始まり、川の流れに見立てた滝川豆富、かにみそ豆富や豆富グラタン、そして湯どうふなど、滋味に富んだ京らしいやさしい料理が並ぶ。品書きは季節で内容が少し変わるものの昼食は「とうふ料理コース」(3000円)ひとつのみ。生麩のしぐれ煮、滝川豆富、かにみそ豆富、生麩田楽、豆富グラタン、ゆば煮と高野豆富、湯どうふなど豆富づくし全10品が膳を賑わす。夜は生ゆばが増えて11品になる。「蓮月尼が好んだお豆腐を、様々な形の料理で味わっていただきたいのです」と、語る主人の黒川篤さんは店を引き継ぐ四代目。創業時は甘酒茶屋として開業した。その後、甘酒と湯豆腐を提供する店として長く歴史を刻んできたが、現在は甘酒をやめて豆富料理専門店に。店も往時の面影を残しつつリニューアルした。因みに豆腐を豆富の字にあてたのは初代の頃からで、滋味に富んだ豊かな味わいは、後者のほうが相応しいという思いからだったという。「お豆腐は白川の“山崎豆腐店”、湯葉は清水五条坂の“ゆば泉”から毎朝仕入れています。豆腐も湯葉も素材がいいからこそ料理も引き立てることができるんですね」。定番の湯どうふは木綿と絹ごしの中間の口当たり。秘伝の出汁にくぐらせて口中に運ぶと、つるんとした舌触りと大豆のふくよかな甘みが広がった。豆腐というシンプルな素材をここまで豊かな料理に仕上げる主人で料理人の黒川さん。創意工夫を凝らしたその一品一品は、どれも個性豊かで味わい深いものばかり。さて、蓮月尼がもしこれらを食したなら、どんな感動の言葉を綴るだろうか......。竹島ICHIGO〈木屋町〉厳選された旬の素材と経験豊かな技で風雅な料理に気軽に立ち寄れる店ながら京料理の真髄が味わえる左/見た目も美しい定番の「一期会席」は通年味わえる。料理に合う地酒も数多く用意されている。右上/お造りとして供されるのは鮮度を大切にした旬の魚介ばかり。右中/カウンター席は店長の包丁さばきを見ながら食事が愉しめる、ある意味、特等席だ。右下/お造りに添えられるワサビも、その場ですりおろしたものをつかう。木屋町通に面したビルの1階にある小径の一番奥に、目指す京料理の店「竹島 ICHIGO」はある。「こんな立地ですから、一見さんからはよく“入りづらい”という声を聞きます。でも来店していただければ、リーズナブルで居心地のいい店だと感じていただけるはずです」と語る店長の稲垣嘉弘さんは、ちょっと面白い経歴の持ち主。最初は寿司職人を目指して修行をスタート。その後、洋食屋やバーなどを経て、京都の料理屋で京料理の修業を始めた。10年頑張ったところで、なぜか無性に居酒屋がやりたくなり、居酒屋に転職。そこで働いている時に、この店のオーナーと知り合う。「私がいろいろな経験を経てきたからか、あまり固定観念にとらわれないのでしょう。新しい献立を考える際でも、上から指示するだけではなく、積極的に若い人の意見も取り入れる。それがスパイスとなって、より良いものができればいいと考えますから。そんな姿勢が、この店の居心地の良さなのかもしれません」元々は明治30年(1897)に旅館として創業。昭和56年(1981)に「割烹竹島」として、新たな歴史を刻み始めた。東に鴨川、西に高瀬川が流れ、夏は川床も楽しめる風雅な割烹として、多くの食通に愛されてきた店だ。そして平成26年(2014)に店内をリニューアル。完全個室になる座敷もあるが、カウンター席とテーブル席を中心に据えた、オープンな雰囲気の店となったのだ。「オーソドックスな京料理なので、今まで馴染みがなかった人でも、愉しんでいただけると思います」旬を大切にした食材は、有機栽培にこだわった国産野菜、瀬戸内海を中心に各地から運ばれてくる新鮮な魚介類。そして忘れられないのが、A4ランクの広島黒毛和牛だ。そのサーロインを使用した陶板焼きは、余分な脂身を取り除き、上質の部位だけ提供する贅沢な逸品と評判。お昼ご飯で楽しめる会席は、写真で紹介している「一期会席」(5000円)のほかに、女性にお勧めの「昼会席」(4000円)がある。前菜、お造り、焼き物、焚き合わせ、酢の物など、8品が愉しめるミニ会席だ。京料理の美味しいところを余すところなく愉しめる嬉しいコース。ただしこちらは10月から4月までの献立。通年味わうことができる「一期会席」は、京料理の美味しいところ全てを気軽に楽しめるコースだ。季節感も大切にした八寸には、食欲を呼び覚ましてくれるだし巻き玉子や酢蓮根などが並ぶ。鮮度が命のお造りは、この日は瀬戸内海のヒラメ、長崎壱岐のアオリイカ、千葉のマグロという取り合わせ。そして海のものは、ほかにホタルイカの酢味噌あえも並ぶ。見た目の美しさだけでも、その鮮度の良さが伝わってきて、口に運べば至福の時間が広がる。そのほか、蛤の糝薯や茶巾胡麻豆腐の雲丹包みなど、手の込んだ料理も並ぶ。そして自慢の和牛陶板焼きも、もちろんセットされている。和牛は口に入れた瞬間にジュワっととろけ、肉の甘みがいっぱいに広がる。そうした料理に隠れがちだが、ご飯の美味しさも忘れてはならない。米は伏見向島産のコシヒカリを使用。それに自家製のジャコ山椒がかかっている。あれこれといただき、お腹は十分満ちているはずなのだが、山椒の香りに食欲が刺激されてお代わりをもらいたくなるほどである。割烹寿司 三栄〈河原町〉静かな路地の奥に佇む名店で京の夏の風物詩「鱧」を味わう卓越した技術で調理された本物の鱧の味が堪能できる店カウンターが7席、テーブルは8席。その他に10名程度入る座敷を用意。人や車の流れが途絶えることのない四条通と河原町通。この2本の大通りが交差する一帯は、京都一の賑わいを見せるエリアといっても過言ではない。そんな河原町通と、並行している木屋町通に挟まれた路地の奥へと足を踏み入れれば、表通りの喧噪が嘘のように静かな光景が広がる。その一角に昭和9年(1934)創業の割烹、寿司の名店「三栄」がある。ここのお昼ご飯は、これからの季節ならば鱧料理に尽きる。「鱧はお客様が来店なさってから骨切り、湯引きといった下ごしらえを始めます。作り置きをしたものだと、ゴムのような食感になってしまう恐れがあるのです。それでは鱧に対する悪い印象を抱かれてしまうでしょう。鱧料理を看板に掲げている以上、それは許せませんから」三代目の清水敏夫さんは、こう話しながら鱧の骨切りを進める手を休めることがない。骨切りというのは、小骨の多い鱧を調理する際に不可欠な作業。皮一枚だけ残し、1寸(約3㎝)に包丁を24~26回入れるのが理想といわれている。清水さんは「技術の良しあしは鱧を裏返せばわかる」と語る。その言葉通り、清水さんが骨切りした鱧には、包丁が美しく入れられている。鱧料理に関するこだわりは、骨切りだけではない。それは鱧しゃぶの出汁にかけた驚くほどの手間暇である。まず鱧の頭と背骨をこんがり丁寧に焼く。大鍋いっぱいにアルカリイオン水を張り、そこに出汁昆布をたっぷりと入れる。さらに九条ネギと鱧の落としを作る時に使用した、鱧のエキスがたっぷり出た水を入れ、アクを取り除きながら沸騰させ、約40分間煮込む。アクが出なくなったら酒をたっぷりと入れ、さらに1時間ほど煮込むのだ。その後、骨や頭、昆布を全て取り除き、大量の鰹節を入れ、ひと煮立ちしたら火を止めペーパーで漉す。仕上げに薄口醤油、味醂、塩、砂糖で味を調えれば完成。濃厚で鱧の旨味をさらに引き出してくれる。「鱧旬菜御膳」は4月27日から提供。これは鱧を約半分いただくメニュー。このスープを使った鱧しゃぶも頂ける「鱧旬菜御膳」(7000円)は、鱧にあまり馴染みがないという人にも、もってこいの献立。骨切りの技の違いが如実に出る鱧落としや、鱧を美味しくいただくのに最適な調理法といわれる天ぷらといった定番料理に加え、サクサクとした食感と香ばしさがクセになる鱧骨せんべいなど、全部で9品が味わえる。極上のスープが愉しみな鱧しゃぶは小鍋で提供されるので、女性でも残さずいただけるだろう。そして〆の鱧寿司も絶品である。鱧は淡白な魚なので、調理次第で味わいは無限に広がるといっても過言ではない。少し甘辛く味付けされた鱧は、酢飯との相性は抜群。しかも骨切りされた食感がしっかりわかる独特の歯応えは、かなりお腹が膨れた状態でもスッと入ってしまうだろう。※こちらは男の隠れ家2019年6月号より一部抜粋しております

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  • 心と体が幸せになる 食事の時間

    食のエッセイストとして知られる玉村豊男さん。信州でワイナリーを始めて、来年2018年でで15年目になるという。今回は毎日の食事を自ら作っている玉村さんに、心と体が健康になる食事の楽しみ方を聞いた。玉村 豊男(たまむら とよお)1945年、東京都生まれ。1971年東京大学仏文科卒業。在学中にパリ大学に2年間留学。通訳、翻訳業を経て文筆業に。1977年に『パリ 旅の雑学ノート』を刊行して以来、エッセイストとして旅と都市、料理、食文化、田舎暮らしなど、幅広い分野で執筆を続ける。1991年より長野県東御市に移住し、農園ヴィラデストを経営している。「食べる」ことを大切にするフランス人いい眺めでしょう。ブドウ畑に囲まれて遥か彼方には北アルプスの山々。この里山で畑仕事をするつもりが、いつのまにかワイナリーとカフェのオーナーになっていました。最初に田舎暮らしを始めたのは軽井沢です。テニスやアウトドア料理を楽しんでいたところ、肝炎を患って。病気がきっかけで、46歳の時にここに引っ越してきました。当時は物書きの傍ら、宝酒造のTaKaRa酒生活文化研究所の所長を務めていました。宝酒造のワイナリー造りに協力しているうちに計画が頓挫。ところが、宝酒造から派遣されていた小西超という男が自分たちでワイン造りをしたいという。妻には反対されましたが2003年から醸造を始めました。日本ワインコンクールの最高金賞などを受賞、日本を代表するプレミアムワインと評価されるようになりました。現在、東御市を中心とする「千曲川ワインバレー」には、志のある若者たちが数多く集まってきています。料理とワインは学生時代、パリに留学した時に覚えました。フランスで学んだことは「飯は決まった時間に食う」。フランス人は仕事を中断してでも、昼は2時間ほど食事をします。日曜日なら郊外の別荘で、12時頃から料理を作りながら4時間かけてゆっくり食事をするのです。フランス人にとって食事は最大の関心事です。日本のように酒が中心でなく、料理を楽しむためにワインを飲みます。味にはうるさくグルメですが、食事の時には料理の話はしない。仕事の話もしない。話題は社交的な話、映画、本など文化的な話が中心です。時には小咄とかも。みんなで料理を食べる時の時間の経過を共有して楽しむ。フランス人は子供の頃から食事の習慣を仕込まれます。本は読まなくても、食卓がフランス人の学校になっています。右/ヴィラデストワイナリーの代表的ワイン「ヴィニュロンズ リザーブ シャルドネ」。左上/周辺には垣根仕立てのブドウ畑が広がる。左下/カフェで提供される野菜は地元で採れるもの。日本人は食事の時に緊張し過ぎです。おしゃべりや人に見られて食べることが苦手ですね。特に古いおじさんたちは絶滅危惧種。今やお洒落なレストランは女性ばかりでしょう。何を食べるかはその人のものの考え、思想を表します。男性も女性と同じように食のリテラシーを持ち、食事の楽しみを知ってほしい。どんなに忙しくても、ゆったりとした時間をつくることが大事です。食事の楽しみとはみんなで美味しいと盛り上がりながら食べること。美味しいと言いながら食べて飲んで、楽しい時間を過ごし、帰り道では何を食べたか忘れるくらいがちょうど良いのではないでしょうか。肝炎を患ってから2カ月に1度の血液検査。自分で数値を見て食事に気をつけています。ただ、うちの野菜は無農薬ですが、ガチガチのオーガニックでは楽しくない。自分が快適に思うなかで、楽しめる範囲で、自分の食生活を作っていけばいい。これを食べたら健康になる、野菜を1日30品目食べなくては、などのこだわりは不健康です。今日の食事が健康に良くないものだったら、明日健康的な食事をすればよい。1週間くらいのスパンでバランスをとりながらゆったりと考えたいものです。例えばワインと料理のマリアージュなんて、ソムリエに任せておけばいい。フランス人は昔からその土地でできるものを食べて、その土地でできるワインを飲んでいました。日本人は難しく考えがちなので、日常的にワインを飲むことが広まらないんです。もっと気楽に食事をしてお酒を飲んで、笑顔とともに楽しい時間を過ごしてほしいですね。ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー/ワイナリーカフェでは農園採れたてのハーブ、野菜などを使った料理とワインが楽しめる。食後は花々が咲き乱れるガーデンを散策。ゆったりとした時間を過ごせる。長野県東御市和6027※こちらは男の隠れ家2017年10月号より一部抜粋しております

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  • すべて見せます! 小京都 -郡上八幡-

    観光地のキャッチフレーズに「小京都」という言葉を見聞きすることがある。京都っぽい観光地なのかな、と見過ごしていたが、実は小京都と呼ばれるには「全国京都会議」の加盟基準があるのだ。「京都に似た自然と景観」「京都との歴史的なつながり」「伝統的な産業と芸能がある」という条件にひとつでも合致していれば加盟できるというものだ。加盟していない観光地でも観光目的で「小京都」をうたっている所はある。郡上八幡[岐阜県郡上市]名水が人々の暮らしに寄り添う奥美濃の小京都長良川の支流の吉田川沿いに、郡上八幡の中心部が開けている。八幡山の山頂には町のシンボルの郡上八幡城が建つ。防火としての目的もあった水路が通る美しき城下町町を歩いていると、至るところから心地よい水音が耳に響いてくる。ほとばしる渓流の瀬音、家々の軒下を流れる水路のせせらぎ、水舟という槽に注ぐ水の滴……。長良川の支流の吉田川を中心に、山から引き込まれた水や湧水が町中を縦横無尽に流れ、その豊かな水は古くから人々の暮らしに寄り添ってきた。町を潤す美しい水風景。郡上八幡は、まさに〝水の都〟という喩えが相応しい山あいの城下町である。町は八幡山の頂に建つ郡上八幡城に見守られるように広がり、町筋には職人町、鍛冶屋町といったかつての生業が偲ばれる町名などが今も残る。軒を連ねる古い町家の形式は、京都に似て間口は狭く奥に長い造り。また、通りの辻には町の防衛のため13もの寺が配置されていることなどから、郡上八幡は奥美濃の小京都ともいわれている。清らかな水と風情ある城下町の佇まい。南北約1㎞、東西約2㎞。ぐるりと1~3時間で散策できる町の規模もちょうどいい。もちろん、じっくり見て回れば時間はいくらあっても足りないほど。町に宿を取り、朝夕の静かな時間にそぞろ歩くのも楽しみ方のひとつだろう。職人町や鍛冶屋町あたりは特に風情があり、袖壁や格子のある家々が軒を連ねる。郡上八幡旧庁舎記念館/インフォメーションも兼ねている同記念館内の食堂で提供しているのが郡上の郷土料理“鶏ちゃん”。オリジナルの味は、若鶏のもも肉と野菜を地味噌ベースのタレで味付け。定食で1080円。「作家の司馬遼太郎が日本で一番美しい山城、と讃えたのが郡上八幡城だそうです」。山頂の天守閣を仰ぎ見ながらそう話すのは、町を一緒に歩いた「郡上八幡まちなみ観光案内人」の塚原秋夫さんだ。司馬遼太郎の作品に『功名が辻』がある。戦国武将・山内一豊と妻の千代の生涯、内助の功を描いた物語だが、実は郡上八幡はその千代の生まれ故郷という縁がある。司馬遼太郎が『街道をゆく』の中で評した郡上八幡城は、昭和8年(1933)に大垣城を参考に再建された模擬天守閣。しかし4層5階建の木造建築は全国の復興城郭の先駆の城としても知られ、深緑の山に映える白亜の姿は確かに優美だ。「昨今は霧に浮かぶ幻想的な姿も知られ、天空の城ともいわれます」郡上八幡城を最初に築いたのは、永禄2年(1559)に八幡山に陣を敷いた遠藤盛数。この地は美濃、飛騨、越前への要衝にあり、長良川や吉田川も自然の要害として最適だったという。町を整備したのは四代城主・遠藤慶隆。慶隆は寺社の建立や町造りに力を注ぎ、同時にそれまで各所で行われていた盆踊りをひとつにまとめて城下で踊ることを奨励した。目的は領民たちの融和をはかるためで、これが国の重要無形民俗文化財にも指定されている「郡上おどり」の始まりである。「観光客も地元の人も一緒に踊るのが特徴です。郡上おどりは見る踊りではなく、参加する踊り。ぜひ踊りの輪に加わってみてください」と塚原さんは笑顔で話す。長敬寺の山門から職人町方面の古い町並みを望む。2階部分に見られる防火のための袖壁や、軒下に流れる水路などの様子がよくわかる。町歩きは下級武士たちの住まいがあったという柳町を経て、職人町方面へ。途中、郡上おどりの実演と歴史が学べる「郡上八幡博覧館」に立ち寄り、長敬寺へと向かう。長敬寺の山門付近から見る、職人町・鍛冶屋町へ続く通りはひときわ印象的だ。袖壁や出格子を備えた古い町家が軒を連ね、水路が清々しい水音を立てている。仕切りの袖壁は防火のため。家々の軒下にぶら下がるバケツも防火用だという。承応元年(1653)、町を焼き尽くす大火事が起こる。焦土と化した町の復興を手がけたのは六代城主の遠藤常友だった。4年の歳月をかけて上流から水を引き入れ、城下の町割りに沿って水路を築造。水路は普段は野菜や米を洗う生活用水に使われ、いざ火事が起きた時は防火用水になったのである。「バケツはさすがに今は使用しませんが、当時の様子がうかがい知れますね」。今見られる水路のある町並みは主にこの時代のものだという。慈恩禅寺/慶長11年(1606)、八幡城主・遠藤慶隆が開基した、臨済宗妙心寺派の名刹。特に半山禅師の作庭の室町様式の庭園「草園」が素晴らしい。自然の岩山を背景とし、清々しく流れ落ちる滝が幽玄な雰囲気を醸し出している庭園を、是非鑑賞しておきたい。さらに水の町を象徴するのが宗祇水だ。小さな社が組まれた下からこぽこぽと水が湧出し、涼感たっぷり。柄杓ですくって口に含むと、やわらかな水が喉にするりと落ちた。宗祇水の名は連歌の宗匠の飯尾宗祇がここに草庵を結び、水を愛用したことに由来する。町中を巡る清冽な水はまた、染物の色を鮮やかにするのにも役立ってきた。訪ねたのは本藍染めの技を430年余り守り続ける「渡辺染物店」。築180年の趣ある建物に足を踏み入れると、独特の藍の香りとともに丸い藍甕が目に留まった。甕には灰汁と蒅、消石灰などを合わせて熟成させた藍液が満たされ、この液に布を繰り返し浸して染めるのだという。十五代目の渡辺一吉さんに実際に絞り染めを見せていただくと、藍甕に浸すごとに徐々に色の深みが増していくのがわかった。そして、店の前に流れる水路へと移動。堰板で流れを止めた水にさらすと、布はみるみる藍色を際立たせ、より美しさを放ったのである。「水がいいと発色がいいんですね」 明治時代には町に17 軒の染屋があったが、現在はこの一軒だけに。「伝統の技も郡上の水も大切に守りたい」。渡辺さんは穏やかな口調でそう言葉を結んだ。そして名水散策の最後に向かったのは、渡辺染物店のほど近くにある「慈恩禅寺」。市指定名勝庭園「草園」が素晴らしい臨済宗妙心寺派の禅寺である。東殿山麓の自然の岩壁をそのまま背景として生かした室町様式の庭園。岩肌を濡らして一筋の滝が池へと流れ落ち、新緑、紅葉と四季折々の彩りが添えられるとそれは一幅の絵画のよう。庭と対峙するように座し、深くひと呼吸して目を閉じる。静寂の中にただ響くのは、木々を揺らす風の音と清らかな水音だけであった。郡上本染 渡辺染物店/創業はおよそ430年前の天正年間(1573~1592)。水の町のこの地で藍染め一筋に歴史を重ねてきた染物店。現在は十四代目の渡辺庄吉さんと十五代目の一吉さんが伝統の技を継承。江戸中期の藍瓶を今も使い、十数回繰り返し浸して染めるのが特徴だ。昭和52年(1977)、岐阜県重要無形文化財に指定。※こちらは男の隠れ家2017年7月号より一部抜粋しております

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  • -キャンピングカー旅ルポ- 伊豆の自然を満喫する 大人のお洒落なキャンプ旅

    圧巻の景色が続く道を走り キャンプサイトで快適な夜を緑まばゆい丘陵地に緩やかにカーブを描いて続く爽快なワインディングロード。車窓に映るのは、左手眼下に相模湾、右手に駿河湾のきらめき、そして雪を頂いた霊峰富士の秀麗な姿……。それらのパノラマが目に飛び込んでくるたび、2人で声を合わせたように歓声を上げてしまう。車高が高いキャブコン「アンセイエ」の座席からということもあるだろう、いつもと少し異なる目線では景色もよりワイドに見える。クルマを走らせていたのは伊豆半島中央部の山稜に延びる伊豆スカイライン。富士箱根伊豆国立公園内を走る自動車専用の有料道路で、屈指の眺望を誇るドライブウェイだ。そんなランドスケープや周辺の観光スポットを楽しみながら目指すのは、伊豆の国市長者原の山あいにある「モビリティーパーク」。今回のキャンピングカーの旅の拠点にと選んだ場所で、伊豆の東西南北各地へのアクセスにも便利な人気のキャンプフィールドだ。久しぶりの夫婦2人のキャンピングカーでのドライブ旅。以前にその非日常の空間と時間を満喫する旅スタイルを体験し、以来、2人ともすっかりキャンピングカーという特別なクルマに魅了されている。思い立って動くことができ、旅先も宿泊先も自由自在。そのフレキシブルさが何とも気軽で心地いいのだ。また、旅費が節約できる分、食事を贅沢にできるのも楽しみのひとつ。今回はルート上のレストランをチェックし、車内で食べるディナーもちょっとリッチに凝ってみることにした。食材は高速に入る前に買い揃えておいたので準備も万端だ。小田原厚木道路から箱根ターンパイクに入ると、ひとカーブごとに標高が上がってくるのがわかる。フロントガラスに映る緑陰も清々しい。芦ノ湖と富士山が見える大観山ポイントを過ぎて十国峠へ向かい、さらに熱海峠まで来るとここからが伊豆スカイラインの始まりだ。峠の標高は635m。富士山は雄大さを増し、その先の玄岳付近では大きく開けた景色が待ち構えていた。ウッドデッキの展望台がある玄岳駐車場からは、東側に熱海市街地と相模湾、北西側に富士山が一望のもと。付近は伊豆半島の成り立ちの痕跡がある伊豆半島ジオパーク指定地のひとつでもあり、標高798mの玄岳は海底火山が本州に衝突して出来上がったとされている。 道は玄岳の西側を回り込むように延びて韮山峠へ。途中にも西丹那駐車場、池の向駐車場など絶景地が点在し、このあたりからは駿河湾が望め、富士山も裾野の長い美しい姿を見せるようになる。さらに韮山峠を経て亀石峠インターを下り、県道19号線に合流。目的地のモビリティパークはインターから10分ほどの距離だが、ランチを食べるため県道を先へと進み「中伊豆ワイナリー シャトーT・S」へと向かった。ナビが誘導する山あいの道をたどると、突如現れる一面のブドウ畑と白亜のシャトー。その異国的な風景は感動を覚えるほどで、アメリカのワイン産地ナパバレーをイメージしたという当社のコンセプトそのものだ。ブドウ畑を望むレストランでは、自社栽培ブドウで醸したワインと共にパスタランチを堪能。さらに今夜のキャンピングカーでのディナー用にワインを購入する。ワインが飲めなかったドライバーの夫のため、じっくりテイスティングして香り豊かなボトルを選んだ。また、今回は旅の最後に足を運んだのだが、修善寺温泉近くの「ベアードブルーイング」でクラフトビールを仕入れておくのもいい。個性豊かなビールが多彩に揃い、ディナーをさらに素敵にしてくれるはずだ。さて、いよいよ旅のハイライトのモビリティーパークへ。入口からメタセコイヤの並木道をゆっくり進み、受け付けを済ませてキャンピングカーサイトにクルマを停める。自然の森や地形を生かした広大なキャンプフィールドには、ほかにもテントサイトやトレーラーホーム、ログハウスやコテージなどもあり、展望風呂や炊事場なども完備。キャンピングカーサイトには上下水道やAC電源などがあるので、車内の冷蔵庫やエアコンなどをフルに活用するのにもってこいだ。セッティングを終えてひと休みしていると、夕闇がうっすらと森を包み始めた。そろそろディナーの準備開始だ。車内のキッチンでサラダ用の野菜をカットしたりローストビーフを並べたり。メインのラザニアは家で下ごしらえをしているので温めるだけでいいが、今回のクルマには電子レンジが付いているのでそれもあっという間である。そして、待ちきれない様子の夫がさっそくワインの栓を開け、乾杯!昼間に飲めなかっただけに美味しさも格別だと、笑顔満面だ。日常とは違う時間の流れの中では会話も弾む気がするが、それより、少年のような目をして楽しむ夫がいつもより色々と動いてくれることが何だか嬉しい。ディナーの後は夫が焚き火を起こし、珈琲を淹れてくれた。パチパチと薪がはぜる音を耳に、静かに更けていく夜。安らかな心持ちへといざなう炎の温かさ。そんな穏やかな気分のまま寝袋に潜り込むと、すぐに深い眠りに落ちた。野鳥の声に起こされるまで、ぐっすりと眠っていた「アンセイエ」での一夜。思いのほか寝心地がよく一度も起きることはなかった。窓の外ではもう木々の間に朝陽がきらめいている。今日も天気はよさそう。さて、今日は伊豆半島の南部へと足を延ばしてみようか。※こちらは男の隠れ家2018年6月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 桜のトンネルを駆け抜ける -関東・東北・北海道編-

    桜の名所は数あれど、地元の人以外で桜のトンネルがある場所を知っている人なんてまずいない。そこで今回は桜旅の際にぜひ立ち寄ってほしい〝桜のトンネルの名所〞を、地域別に一挙ご紹介!関東太平山の桜開花時期/3月下旬~4月上旬山頂から関東平野が一望でき、桜の名所としても名高い太平山。この山を中心に整備された太平山自然公園には約4000本の桜が植えられている。山麓から山頂へと続く太平山北側遊覧道路の両側には約2kmの桜並木が続き、満開時のトンネルが美しい。おおひらさんのさくら所在地/栃木県栃木市平井町~薗部町--------------------------------------------------幸手権現堂桜提開花時期/3月下旬~4月上旬幸手市の北部にある権現堂公園では、春を迎えると長さ1㎞の堤に約1000本のソメイヨシノが咲き誇り、見事な桜のトンネルが出来上がる。毎年3月下旬から4月上旬にかけて開催される桜まつり期間中には約100店舗の露店が出店し、たくさんの花見客で賑わう。さってごんげんどうさくらつつみ所在地/埼玉県幸手市内国府間887-3--------------------------------------------------天平の丘公園開花時期/3月下旬~4月下旬約11haの敷地内に美しい自然林と貴重な史跡が融合する天平の丘公園は、有数の花見スポットとして地元の人々から親しまれている。花広場周辺に植えられた八重桜を中心に、ヒガンザクラやウスズミザクラなど約450本もの様々な種類の桜が楽しめる。てんぴょうのおかこうえん所在地/栃木県下野市国分寺993-1--------------------------------------------------桜坂開花時期/4月上旬~4月中旬福山雅治の歌で一躍有名になった桜坂。その後アニメ番組の舞台になった影響もあり、今や若者の聖地巡礼の場にもなっている。最寄り駅は東急多摩川線の沼部駅。住宅街近くの道路の両側に植えられた30本ほどの桜が、満開時には桜のトンネルとなる。さくらざか所在地/東京都大田区田園調布本町19--------------------------------------------------東北みなみかた千本桜ドライブロード開花時期/4月中旬~下旬登米市の南方町高石地区から梶沼地区までの6kmに及ぶ市道の両側に、1000本の桜が植えられている桜並木。延々と続く桜のトンネルをくぐりながら、のんびりとドライブを楽しみたい。4月下旬にはさくら祭りも開催。みなみかたせんぼんざくらどらいぶろーど所在地/宮城県登米市南方町高石--------------------------------------------------北海道戸田記念墓地公園開花時期/5月上旬~中旬158万㎡の広大な敷地の中に、およそ8000本ものソメイヨシノが植えられた墓地公園。道内有数の桜の名所として知られ、ゴールデンウイークが終わる頃から一斉に開花する。園内の散策路「桜冠の道」では道の両側から桜に覆われ、桜のトンネルが出来上がる。とだきねんぼちこうえん所在地/北海道石狩市厚田区望来327--------------------------------------------------※こちらは男の隠れ家2017年4月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 桜のトンネルを駆け抜ける -中国・近畿・中部編-

    桜の名所は数あれど、地元の人以外で桜のトンネルがある場所を知っている人なんてまずいない。そこで今回は桜旅の際にぜひ立ち寄ってほしい〝桜のトンネルの名所〞を、地域別に一挙ご紹介!中国野呂山さざなみスカイライン開花時期/4月上旬~中旬呉市にある野呂山の麓から、標高839mの山頂へとつながる観光道路・野呂山さざなみスカイライン。わずか10kmほどの道のりが山頂まで続くので急カーブが多く、運転には注意したい。4月上旬になると、沿道に沿って植えられた約200本の桜並木が開花して桜のトンネルとなり、毎年それ目当ての花見客で賑わう。のろさんさざなみすかいらいん所在地/広島県呉市川尻町野呂山--------------------------------------------------斐伊川堤防桜並木開花時期/3月下旬~4月上旬斐伊川沿いに800本の桜が植えられた、中国地方随一の美しさと讃えられる桜並木。「日本さくら名所100選」にも選ばれている。毎年3月下旬から4月中旬には「雲南市桜まつり」が開催され、多くの花見客で賑わう。全長2kmにわたる満開時の桜のトンネルは実に見事。ひいかわていぼうさくらなみき所在地/島根県雲南市木次町木次--------------------------------------------------上山の桜並木開花時期/4月上旬~中旬市内から上山町へ向かう道の両側約5kmに、約500本の吉野桜が咲き並ぶ桜のトンネル。開花シーズンには家族連れなどたくさんの花見客で賑わいを見せる。毎年4月中旬には「うやま桜まつり」が開催され、ステージイベントやゲーム大会なども行われる。うやまのさくらなみき所在地/広島県府中市上山町--------------------------------------------------府中公園開花時期/4月上旬~中旬JR福塩線・府中駅より徒歩で約15分ほどの場所に位置し、3万8000㎡もの敷地の中に運動広場や児童広場などの様々な施設が設置された都市公園。春になると数百本の桜が一斉に咲きほころび、園内にある庄ノ池の周囲の遊歩道に並んだ桜が見事なトンネルになる。ふちゅうこうえん所在地/広島県府中市出口町--------------------------------------------------近畿五月山開花時期/3月下旬~4月中旬大阪・北摂地区有数の桜の名所として知られ、池田市民にはシンボル的な存在として親しまれている五月山。桜が満開になる4月上旬の土日には、周辺の五月山公園と池田城跡公園で毎年さくらまつりが開催され、山の中を走る道路沿いの桜並木が桜のトンネルとなる。さつきやま所在地/大阪府池田市--------------------------------------------------中部鍋田川堤桜並木開花時期/3月下旬~4月上旬町道鍋田川線沿い約4kmにわたって、ソメイヨシノを中心とした約1500本の桜が植えられた桜並木。満開時には空が見えなくなるほど見事に咲き誇り、文字通りの桜のトンネルが出来上がる。その中をくぐり抜ける気分は最高だ。なべたがわていさくらなみき所在地/三重県桑名郡木曽岬町和富--------------------------------------------------※こちらは男の隠れ家2017年4月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 桜のトンネルを駆け抜ける -九州・四国編-

    桜の名所は数あれど、地元の人以外で桜のトンネルがある場所を知っている人なんてまずいない。そこで今回は桜旅の際にぜひ立ち寄ってほしい〝桜のトンネルの名所〞を、地域別に一挙ご紹介!九州宇土市立岡自然公園の桜開花時期/3月下旬~4月上旬約2000本のソメイヨシノが植えられた宇土市花園地区の立岡自然公園。園内には立岡池と花園池の隣り合ったふたつの池があり、その間を通る道が満開時には250mの桜のトンネルとなる。湖面に映る桜も美しい。開花時期には、ぼんぼりに灯をともしたライトアップも毎年行われている。うとしたちおかしぜんこうえんのさくら所在地/熊本県宇土市立岡--------------------------------------------------秋月の桜トンネル開花時期/3月下旬~4月上旬もともとは武士たちの馬術の稽古を行う杉並木だったが、日露戦争の戦勝を記念して桜に植え替えられたという逸話のある並木道。そのため、地元では現在でも「杉の馬場」と呼ばれる。ソメイヨシノの満開時には約500mにわたる桜のトンネルが人々の目を楽しませる。あきづきのさくらとんねる所在地/福岡県朝倉市秋月野鳥--------------------------------------------------ハーモニーランドのハーモニートレイン開花時期/3月下旬~4月上旬ハローキティに会える屋外型テーマパーク・ハーモニーランド。園内各所にお花見スポットがある中で、桜シーズンに一番オススメのアトラクションは「ハーモニートレイン」。桜のトンネルをくぐりながらのんびりと走る列車に揺られ、子供も大人も大喜び。はーもにーらんどのはーもにーとれいん所在地/大分県速見郡日出町大字藤原5933四国香川県立公渕森林公園開花時期/3月下旬~4月上旬公渕池と城池の2つの池の周りに造られた約93haの広大な公営の森林公園。芝生広場や森林学習展示館、キャンプ場など様々な施設があり、「水と緑と花の公園」として親しまれている。園内には約5000本の桜が植えられ、メイン通りの桜のトンネルが一番の見どころ。かがわけんりつきんぶちしんりんこうえん所在地/香川県高松市東植田町寺峰1210-3--------------------------------------------------家地川公園開花時期/3月下旬~4月上旬四万十川沿いにあり、毎年3月下旬になると約300本のソメイヨシノが一斉に咲き誇る家地川公園。花が咲き始めると桜のトンネルとなった遊歩道やダム湖の湖面に映った桜をひと目見ようと、家族連れなど多くの花見客で賑わう。最盛期には桜まつりも毎年開催される。いえじがわこうえん所在地/高知県高岡郡四万十町家地川--------------------------------------------------鏡野公園の桜開花時期/3月下旬~4月中旬昭和53年の「全国植樹祭」を記念して、旧土佐山田町に開園した都市公園。園内にはソメイヨシノや八重桜など様々な種類の桜がおよそ600本あり、その中でも全長約200mの桜のトンネルが一番の人気スポット。「日本さくら名所100選」にも選定されている。かがみのこうえんのさくら所在地/高知県香美市土佐山田町宮ノ口--------------------------------------------------※こちらは男の隠れ家2017年4月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • -ワーゲンバスで実現- DIYで造る、動く「秘密基地」。

    “秘密基地=自分だけの空間”と定義すれば、その究極形は車なのかもしれない。ここでは、DIYで手を加えて秘密基地と化したワーゲンバスたちを紹介しよう1神奈川県厚木市 三浦貞昭さん(40歳)車内がウッディで家のような車VOLKSWAGEN TYPE Ⅱ 1958タイプ/Volkswagen TypeⅡ色/Blue年式/1958DIY期間と予算/13年、不明13年間いじり続けている1958年製TypeⅡ。パネルバンから取って付けた愛称は「ネル」。なぜか犬に吠えられることが多い。見た目はクール 内装は温かいがテーマ子どもの頃に走っているその姿を見かけてから、ずっとTypeⅡに憧れていたという三浦さん。念願のこの車をようやく手に入れたのは13年前のこと。それ以来、頭の中のイメージを形にするために、一体どのくらいの手間と予算をかけたのか、自分でもわからないほど手を加え続けてきたそうだ。ドアを開けて車内を覗くと、驚きの光景が目に入る。なんと運転席から後部までほぼ全てが木に覆われた、一見するととても車の中とは思えない世界が広がっている。特に手縫いの革張りセカンド&サードシートが鎮座する後部席は、運転席のハンドルさえ見えなければ完全に木造家屋の部屋状態。天井や床が木張りなのは言うに及ばず、観音ドアの内側にも木製の棚が設置され、ウッディ感満載だ。「見た目はクール、内装は温かいがテーマです。ちょっと大げさですが、自分の人生をつぎ込んでみました」と三浦さん。これからも細かい装飾を加えたり、鉄が見える部分を木で覆いながら、人生の半分近くを共に生きてきたこの車に乗り続けたいという。車内は木目で統一したいという三浦さん。運転席もインパネ以外は全て木目に。倒したらフラットベッドになるセカンド&サードシートは、革を手縫いした自作品。革の風合いが木目にジャストマッチ。--------------------------------------------------2埼玉県所沢市 飯島泰彦さん(48歳)キャンプにも旅行にも行ける移動式隠れ家VOLKSWAGEN TYPE Ⅱ WESTFALIA CAMPER 1974タイプ/Volkswagen TypeⅡWESTFALIA CAMPER(ヤナセモデル)色/Orange年式/1974DIY期間と予算/5年、約50万円鮮やかなオレンジ色の1974年製TypeⅡ。カボチャ色で、ジャックオーランタンを積んでいるので愛称は「パンプキー号」。こだわりの自作パーツが車内を彩るオシャレな一台キャンプや旅行など、どこへ行くにも奥さんと一緒。そんな飯島さんの走る秘密基地は、オレンジ色がまばゆい1974年製TypeⅡ。そもそも学生の頃、ビートルTypeⅠに乗っていた飯島さん。その後、結婚して子どもができて、月日が流れる中で「またあのFLAT4サウンドのワーゲンに乗りたい」という思いは募るばかりだった。そんな時「家族とキャンプに行くのなら、キャンピングカー仕様のワーゲンバスに乗ればいいじゃないか」とふと思い立ち、手に入れたそうだ。TypeⅡにもいろんな種類があるが、飯島さんがこの車を選んだ理由はキャンピングカー仕様であることと、もうひとつ。それは見た目。1968年以降の通称「レイトバス」の中でも、特にこの後期モデルは顔がかわいいんだとか。また、古い車なのに情報もパーツも手に入りやすく、構造がシンプルなので自分でもある程度手を加えられるところがたくさんあるのも魅力的だったそうで、1/1の鉄モデルとしてホビーのように愉しんでいるという。右/フルフラットベッド。左上/バラしたBOSEスピーカーや燃焼ヒーター入りのシート下BOX。左下/自作の折りたたみテーブル。快適な車内では、ついつい食も進んでしまう。車というより、もはや移動式の別荘だ。※こちらは男の隠れ家2019年3月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 陶器の魅力にふれる -素朴で温かい 生活を潤す〝用の美〟-

    備前焼とは自然の力で生み出される備前焼は六古窯のなかで最も古い歴史を有する。その素朴な味わいは飽きることがなく、長く愛用できることでも人気が高い。誕生以来、変わらずに守られてきた、備前焼の真髄に迫る。土と炎という自然の力が 味わい深い作品を生み出す「備前焼の特徴、そして最大の魅力は、ほかのやきものと違い釉薬を一切使わず、焼き締めただけの作品という点。作家は絵付けの代わりに、土と炎と灰による自然の力、炎の力で起こる窯ようへん変の偶然性をいかにして捉え、それを自らの技とするかに苦心しています。完成した作品はひとつとして同じものがないというのも惹かれる所以んでしょう。またその魅力に惹きつけられた個人作家も多くいます」自らも備前焼の作家である岡山県備前焼陶友会の木村茂夫さんは、作品には作家の人となりすら表れる、とも教えてくれた。備前焼は六古窯最古のやきものゆえ、その歴史はゆうに千年を超えている。そのルーツは古墳時代に伝来した、須恵器系の焼き物なのだ。その頃に造られた窯の跡も多数発見されている。そんな長い歴史を支えているのは釉薬を使わずとも素晴らしいやきものができる、良質な陶土の存在抜きには語れない。原土は伊部の集落の底にあるヒヨセ(干寄せ)と呼ばれる粘土層だ。その土に、近くの長船町の黒土を混ぜて陶土を作る。これは陶土としては鉄分が多く含まれている。鉄分は釉薬の効果を妨げるので敬遠されるが、釉薬を使わない備前焼ではむしろ酸化鉄による独特な発色を、窯変に利用している。そして成形を終えたものは昔ながらの登り窯に収め、松の割り木を燃料として7~10昼夜、大きなものは2週間ほどかけて焼き締めるのだ。市街地にこれだけ多くの窯が存在する。ただし今は町中に新しい窯は築けない「焼き上がった作品は色、艶、文様などが千差万別。そんな中、備前焼の代表的窯変とされるのが次の3つ。窯で焚いている最中に、薪の灰が融けて生地に付着したことでできる『ゴマ(胡麻)』、燃料が燃え尽きた後に残った炭火に、作品の一部が覆われることで金、青、暗灰色などの様々な文様となる『サンギリ(桟切り)』、藁を巻くことで、藁に含まれるカリウムなどの化学作用により赤や茶の線が描かれた『ヒダスキ(火襷き)』です」と木村さんは話す。頑なに伝統を守り続け、「六古窯」の代表的存在となる平成29年(2017)4月、備前焼、越前焼、瀬戸焼、常滑焼、信楽焼、丹羽焼が日本六古窯として日本遺産に認定された。その中でも備前焼は、千年を超える歴史の中で一度も途切れず、ほかの産地の真似をすることもなく続いている希有な存在として注目されている。※こちらは男の隠れ家2018年10月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 磁器の魅力にふれる -白く硬く艶やかな磁肌 美しい文様がより際立つ-

    有田焼とは清らかな白い磁肌にさえざえと映る、染め付けの青や繊細優美な色絵の文様。悠久の時を内包するかのような多彩な表情を持つ有田焼は、日本で初めての磁器としておよそ400年前に生まれた。世界を魅了する様式美と歴史を溯る。日本の磁器発祥地で発展多様な磁器の様式と魅力「有田焼の特徴は何より多様だということ。伝統や芸術性だけでなく、産業として発展したことも400年もの長きにわたり続いた要因だと思います」と語る佐賀県立九州陶磁文化館の家田淳一さん。時代と共に独自の技術革新、変遷を重ねてきた有田焼。その多彩な技法を駆使した磁器は、国内外で高い評価を得ている。有田焼とは佐賀県有田町周辺で焼かれる磁器を指し、有田は日本の磁器発祥地として知られている。歴史は17世紀初頭の江戸時代初期に溯り、豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際に連れてこられた朝鮮陶工の一人・李り さんぺい参平(金ヶ江三兵衛)が手がけたのが始まりだ。当時、有田一帯で陶器は焼かれていたが、李参平は磁器の製造を追求。それには原料となる陶石が必要だった。元和2年(1616)、ついに李参平は良質の白磁鉱を有田の泉山で発見。有田西部に築いた窯で焼成に成功する。これにより有田の窯業は陶器から磁器へと大きく発展していくのである。有田焼の陶祖・李参平(日本名:金ヶ江三兵衛)の碑。麓には李参平を祀る陶山神社がある。有田焼の初期は、白磁に呉須で絵付けした染め付けの「初期伊万里様式」が主流。17世紀後半には、濁にごしで手という乳白色の素地に余白を生かして赤や黄、緑などの上絵を施した「柿右衛門様式」が流行する。さらに同世紀末の元禄期には金彩を加えた華やかな色絵の「金襴手様式」が登場。装飾性が高く欧州でも好まれた。また、同時期に将軍家献上専用の御用窯が佐賀藩によって築窯され、精緻を極めた絵付けと文様は「鍋島様式」と呼ばれたが、その制作は有田に隣接する伊万里の大川内山において厳しい管理下に置かれたという。有田焼は現在も分業制が基本だが、それは各工程の完成度を高めるためとも他藩への技法漏洩を防ぐためだったともいわれている。そして、有田で作られたやきものは北部の伊万里港から運び出されたことから国内では〝伊万里焼〟と呼ばれた。さらに幕末から明治にかけて欧米の万国博覧会に出品され、有田で育まれた磁器の産業は、世界にジャポニズムの流行をもたらしていくのである。※こちらは男の隠れ家2018年10月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • 快適車中泊のすすめ -高断熱&プライバシー 保護がポイント-

    AIZUマルチシェード■参考価格(E51型エルグランド)※車種・仕様などにより価格は異なります。マルチシェード・シルバー/グレー フロント3枚セット 価格/1万800円マルチシェード・シルバー/グレー リア5枚セット 価格/1万8900円……商品に関する問い合わせ/アイズ ☎053-422-760810:00〜18:00(日祝・第2・4土曜休業)http://www.aizu-rv.co.jp/車旅愛好家の間で必須アイテムとして絶大な支持を得ているのがアイズの「マルチシェード」だ。車は窓ガラス部分が多く、車内は外気の影響をもろに受ける。そのままでは夏は暑く、冬は寒くなり、車内泊どころではなくなってしまう。そこでマルチシェードの登場だ。最大の特徴は断熱性の高さにある。まず注目したいのは、車外側に補強材入りアルミ蒸着シートを採用していること。これにより夏は直射日光を反射して車内温度の上昇を抑制。冬は車外の冷気を遮断し、結露も防止してくれる。断熱性能を高めるため、180g/㎡と量感のある中綿をはさんでいるのもポイントだ。車内側には安全面に配慮した難燃性フレンチパイル生地を使用している。高い断熱性能を確保するため、マルチシェードは完全車種別設計でフィッティング性を高めている。近年増えているドライブレコーダーなど、最新の状況を踏まえ、サイズを調整したり吸盤を増設したりするなど、常に改良が加えられている。フィッティングがいいので、車外からの視線もまったく気にならない。就寝中のプライバシー確保などセキュリティ面でも安心感が高い。❶車外側はアルミ蒸着シートを使用。夏の強い日差しを反射して断熱性を高める。❷窓ガラスに吸盤部分を押し付けるだけ。誰でも簡単に装着できる。❸コンパクトに折りたためるので車内に常備しても邪魔にならない。❹車種別専用設計の網戸「ウィンドーバグネット」もあると便利。虫の侵入を防ぎつつ通気を確保できる。窓枠にはめ込むだけの簡単装着。そのまま窓の開閉もできる優れものだ。参考価格(E51型エルグランド)フロントウィンドー(2枚)セット1万800円マルチシェードは国産/輸入を問わず400車種以上に対応。車種別専用設計で窓枠にジャストフィットするので断熱効果は抜群。車内泊をはじめさまざまなシーンで活用したい。※こちらは男の隠れ家2018年6月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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  • Enjoy camper life キャンピングカーオーナー登場 part.2

    3兵庫県 網盛 徹さん(43歳)広い車内空間が 家族の憩いの場となるバンテック/コルドバンクス2015年購入(中古車)走行距離/約1万5000km価格/約500万円家族との旅も楽しく、旅先で初対面のキャンパーと仲良くなるのもまた楽しいという網盛さん。ペットも一緒に旅に連れて行けるので、子供たちにとって良い思い出になります」と家族愛を語る網盛さん。1台目のキャンピングカーはベッド展開が必要だったが、今乗っている2台目は常設ベッドを装備。子供を寝かしつけた後は、夫婦2人で中央テーブルでくつろいでいるという。また車内には十分な収納スペースや空調設備が備わっているので快適に旅ができる。今後はソーラーパネルを設置し、利便性を高めたいと話す。4神奈川県 広瀬正尚さん(45歳)日本の道路事情に合った コンパクトなキャブコンファンルーチェ/セレンゲティ2017年購入(新車)走行距離/約1万km価格/約750万円以前乗っていたカムロードに比べ、乗り心地が良くなったという。宿泊施設への予約が不要で、思い立ったらすぐに出発できるため、「金曜の仕事終わりから日曜の夜までたっぷり遊べるようになりました」と話す広瀬さん。長距離運転も多々あるのでホイールやシートを交換。今後はスタビライザーを装備し走行性を高めていくという。※こちらは男の隠れ家2018年6月号より一部抜粋しております※記事コンテンツ以外は2023年2月27日プレオープン予定となります※他ページへの遷移はプレオープン日までできかねますため、予めご了承いただければと思います

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